今日でマンハッタンも最後です。
朝ごはんはちょっといいところで食べたいと思い、
セントラルパーク前の「Sarabeth's」というお店へやってきました。
昨日から、国連総会が始まったニューヨーク。
地下鉄や美術館など、人が集まる場所ではことごとく
荷物チェックが行われています。
ここ、セントラルパーク付近には高級ホテルが多く、
そのためレストランに行くにもひと苦労。
道路を、SPや警察が埋め尽くしているので、
屈強な男性SPをかきわけて、ようやくレストランに到着。
たぶん、私のレジデンスからは普通に歩けば10分程度なのに、
30分くらいかかった!
注文したのは、シナモンワッフル。もちろん美味しく、
そして「夕ごはんまでおなかが減らなさそう」なヘビーさ。
セントラルパークを行き交う品の紳士・淑女、マラソンランナーを
眺めながら食べました。楽しいねえ。
でも、チップも入れてトータル20ドルちょっとしたので、
お値段はやはり高級ホテル並みです。
今日はチェルシー付近のギャラリーをみてまわることにしました。
よく雑誌に出ているようなギャラリーは、やはり見やすくて
面白いことが多い。
今回、「あー、NYに来て良かった!」と思ったのは、
PACEWILDENSTEINで開催されている、彼女の展示をみたときだった。
なんと、大好きな建築家&アーティストのMAYA LINが大きな作品を
展示していたから。
昨年見たワシントンの戦没者慰霊碑もとてもよかったけど
こういう作品もとても素晴らしいと思う。
高さがちょっとずつ違う木の立体(水平面は2×4)を
5万個積み重ねてできたウェーブ状の巨大立体作品が、
ギャラリーを埋め尽くしていました。
「2×4 Landscape」というタイトルで、地形学と建築学を
ミックスさせたようなおもしろい作品でした。
今頃気づいたけど、ギャラリーの天井部分がとてもおもしろい。
かつて木造の倉庫だったのか、リノベーションしたギャラリーの
天井の多くに、ログハウスのような立派な木の梁が残っていた。
その木造の残し具合が一番面白いと思ったのは、GAGOSIAN GALLERY。
ついでに、展示していた村上隆の作品が本当によかった。
蕭白の獅子を引用したもので、グラフィカルな画面と、
でも近くでみるとすごく手の込んだ加工がしてあって、圧倒的な迫力。
日本で「アニメ」な感じの作品を見ても、特段感動したことはなかったけど、
こういう一点ものの作品は、やはり素晴らしい。
「アニメ」「おたく」的な作品じゃないと、
アメリカ人は納得しないのではないかと思ったけど、
見る人が私同様、絵の前からしばし離れず、
近寄ってみてディテールを確認したり、離れて構図を
確認したりしているところをみると、評価された作品なんだろうと思った。
SANAAにしても、村上隆にしても、
日本のクリエイティブセンスの高さは、とても評価されているような気がした。
MOMA STOREだって、別館の1/3は無印良品。
売り場面積の結構な割合をJapan Madeが占めているし、
本当に誇らしいことだと思う。
コムデギャルソンのチェルシー店。
毎度、毎度、この入り口のかっこよさは胸打たれてしまう。
午前中からハイペースで素晴らしいものを見て大満足だ。
「The Empire Diner」でしばらく休憩。
そういえば、アメリカでちっとも野菜を食べていなかった・・・と思い、
ランチはヘルシーにチキンシーザーサラダを注文した。
ラーメンボウル並みの大きさの器に山盛りのレタス。
胡椒とビネガーが効いていて、大変おいしい。
今日は曇り気味だけど、席が空いていたので外の席でごはんを食べる。
エネルギーをチャージしたので、さらに歩く。
話題の「ハイライン」を見にきました。
昔、大学の課題で「昔の線路跡に沿って緑道にする」ってプランを
出した人がいた。ありそうでなかったプランの実現版。
Diller Scofidio+Renfroの設計。
貨物列車の高架がこうして遊歩道に変身しました。
平日だったせいか、あちこちのベンチで近所の会社員らしき人たちが
お昼を食べていた。
テーマパークっぽくなっているのかと心配したけど、ただの遊歩道。
でも、そこがすごく良かった。
変にパブリックアートが置いてあったり、
こどもの遊具が置いてあったりすると興ざめだし、
近くの人がのんびり散歩したり、ちょっとお茶したりするだけの
シンプルな遊歩道がよかったなあ。
きちんとランドスケープの人が関わっていたようで、
植わっている植物もシンプルで素敵だった。
ハーブなのか、香りもよかった。
日本だったら、パンジーと
福神漬けのような花を咲かせるベゴニアを植えそう。
(完全にアメリカびいき)
遊歩道の途中には、こんな風景が見える見晴台的な場所もありました。
チェルシーはレンガ造りの古いアパートが
多い場所だったけど、ギャラリー街ができて、
ミートパッキングエリアがおしゃれになって、
ハイラインもできてとどんどんキレイになった。
そのせいか、新しいコンドミニアム&ホテルも建設ラッシュだった。
坂さんのビル、ゲーリーのビル、ジャン・ヌーベルのアパートも確認。
どんどん変わっていくんだろうな。
ハドソン川が見えなくなったりして。
こちらは、唯一のアート作品。
ガラス窓の部分です。
近くのお店に寄りながら、グリニッジ・ビレッジのほうへ歩く。
マーク・ジェイコブスのアクセサリーショップは
入場制限をする人気ぶり。前回、アメリカで買い損ねた
「rag & bone」の路面店にも行ったけど、ジーンズ1本240ドルと
それなりのお値段なので諦める(でも、素敵だった)。
前回も見たので、「今更・・・」とも思ったけどついつい来てしまった、
Sex and The Cityのキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)の家。
家の前にはファンらしき人はおらず、じっくりと鑑賞する。
今、二作目の映画の撮影をしているらしいから、
「狭いニューヨークだし、ひょっとしたら撮影に出くわすかも!」と
無駄に胸をときめかせたけど、そういう人に限って
会えることはない。ここでずーっと待ち構えていると、
いつかサラ・ジェシカに会えるってことかな。
初めてやってきた「Greenwich LETTERPRESS」。
活版印刷でカードを作っているお店です。
もう、すばらしくかわいくて、どのカードを買おうか悩んで、
お店に1時間近く居座ってしまった。
オーダーメイドでカードを作ってくれるらしく、ニューヨークに住んでいたら
是非名刺を作ってもらいたいなあ。
午後4時。
FAOシュワルツにきて、バービー人形をチェック。
バービー界にもギャル化の波が押し寄せているのか、
ラメ系のへそ出しキャミにスキニージーンズを着用していた。
絶妙なヤボったさも残っているところが面白い。
ケイト・モス版とか出したら、すごく売れそうなのに。
巨大ピアノで無邪気に遊ぶ男性。
何かの曲を一生懸命弾こうと真剣にがんばるので、
こどもが蜘蛛の子を散らすように逃げてしまった。
私のアメリカ旅行も最終日。
今夜はNYに出張で来ている友達と、Blue Noteの2ndステージを
見に行こうということになっていた。約束は午後8時。
FAOシュワルツにいた時から、バービーの小道具の
「ホットドッグ」を見るだけで、美味しそう・・・と思うほど空腹だった。
あと3時間ほどある・・・ということで
空腹に耐え切れなくなった私は、「第一の夕食」をとることにした(笑)
今回、一度もベンダーのごはんを食べていなかったので、
夕方までヒルトンホテル近くに出ていた屋台から、
スブラキごはんを購入。こんなボウルにモリモリ入っていて5ドル!!
やっぱり安い。
残っていたサラダミックスをあわせて、しっかりとしたディナーが完成。
この屋台ごはんが本当に美味しい!
相変わらずだけど、9日間、一切日本食が恋しくならず、
「やっぱり私はアメリカで大丈夫」と変な自信だけはついた。
さて、持ち物はお財布とメトロマップという軽装で夜のジャズクラブへ。
初めてきたクラブでは、体を揺らしてみんな本当に楽しそう。
ドアを開けたときはすでに大盛り上がりだった。
ジャズのことはよくわからないけど、音楽を心底楽しむ人たちが
見られて本当に満足。
午前2時ごろ、タクシーで部屋まで戻った。
玄関にたどりつくと、なんだかとても悲しい気分になった。
日本に帰るのもイヤだし、
何よりニューヨークから去るのが寂しくて仕方ない気分。
今までニューヨークは何度か来ているのに、
こんな気持ちになるのは珍しい。
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