2011年12月6日

Nov22th: Paris 5th day

いよいよパリ最終日。今日もいいお天気の予感です。
5日間、連日いいお天気で、本当にラッキーでした。

今日まずやってきたのは、ケ・ブランリー美術館。
民族文化に関する展示物にはあまり興味がないけれど、
ジャン・ヌーベルの建築と、パトリック・ブランの庭園を観に
やってきました。

私にとって、この美術館の「目玉」展示であるブランの壁面は
目立たないところにこそーっとあって、なんだかもったいない。

ここまで大がかりな作品は、金沢の21世紀美術館で見て以来。
冬だから茶色が目立つものの、本来水平にあるべき植物が、
空に向かって伸びる様子はおもしろい。

ライティングも素敵。
外国の美術館は思いっきりライティングを暗くして、
作品をドラマティックに見せているところがいいなあと思う。
右側の壁は豚革で、「一枚、一枚、アメリカで張り合わせたんだよ」と
案内のお兄さんは誇らしげ。

おせっかいなお兄さんは、とても親切なんだけど、
ひどくフランス語訛りな英語で、
この革のエピソードを聞くのも一苦労。
最初、「すみません、フランス語は話せないの」と返すと、
「だから英語で話している」と返されて、
「アレ?英語話してた?」と大いにあわてたのでした。

その自慢の革製壁面、よく見ると荒々しい出来栄えで、
「アメリカ製」も納得のツギハギっぷりでした。
はみ出たノリとか、小学校の工作で作った・・・と言われても
信じちゃうね、きっと。

旅行も5日目となれば、朝のスタート時間も遅く、
あっという間にランチの時間。
ガイドブックに載っていたレストランを目指したものの、
予想よりも高級で断念。
そのお隣にあったなんとなく雰囲気よさげなレストランに
入ってみることにした。

前菜+メインのお昼の定食14ユーロ。
今日は前菜に自家製サラミを選びました。
ビールがよく合いそうです。

そして、またもタルタルステーキ!これで食べ納めです。
今回も、「タルタルステーキは焼いてないお肉ですけど・・・」と
ウェイターが不安そうに質問してきたけど、
「わかってる!」とOKゼスチャー付きで元気に回答。

焼く前の巨大ハンバーグくらいある生肉がドーンと出てくれば、
さすがの生肉好きも躊躇しちゃうけど、
いざ食べれば本当においしい!

レストランを出てすぐ、「○○コンクールで1番」と
書いてあるっぽい(フランス語だから定かじゃない)
パン屋さんに行列ができていて、思わず入店してみる。

みんなが買い求めているバゲットを私も購入。
まだほんわか温かいバゲットは、パリパリ&モチモチしていて
飛び上がるほどのおいしさだった!
湯気と一緒に小麦の香りもしていて、ランチでさんざん
バゲットを食べたのに、ペロっと1本食べてきってしまった。
紙袋の「300g」とは、小麦粉の量なのか!?
とにかく、おそろしいっ。

実はエッフェル塔って間近で見たことがなくて、
バゲットを片手に、エッフェル塔を目指す。
すると、エッフェル塔を背景に結婚式のポートレートを
撮っているカップルに遭遇。
腰に手を回したり、二人の間にエッフェル塔を据えてみたり、
「まあ、景気がいい中国らしい結婚式ね」と思ったら、
驚くことに日本人カップルでした。
なぜにエッフェル塔?


塔のたもとは世界中の観光客でごった返していて、
10分といるのも辛い感じ。
でも、見上げたエッフェル塔は、なんとも言えず美しい。
レースのような彫刻と形容されているらしいけど、
モノクロームで撮ってみると、なんだかそれも納得してしまう。

東京タワーもエッフェル塔も、おのぼりさんの象徴であるけれど、
近くからでも遠くからでも、なんとなく確認してしまう。
「塔」のシンボル性って、どんな建築よりも強いような気がする。

対岸から再びエッフェル塔を眺めていると、
一人旅っぽい男性が、タイマーを使ってエッフェル塔との
ツーショットを撮ろうと奮闘している。

「がんばれ?」「撮れたかな?」と、その動向を
注目していたけれど・・・・、

なかなか難しい模様。


公園でのんびりしていたら、日が暮れてきました。


思いつめた男性を眺めながら、地下鉄で再び中心地へ。

なんとなくスキップしていたジュ・ド・ポーム。
地下鉄の広告によると、ダイアン・アーバスの展示を
しているらしいので、パリでの最後の展示は、
こちらにすることにしました。

なんとなく立ち寄ったけど、かなり素敵な展示でした。

美術館前に広がる石畳の広場。
何度眺めても、「ああ、パリなんだなあ」と思う風景です。

さて、ホテル近くボン・マルシェ付近まで戻ってきました。
やってきたのはコンランショップ。
オシャレ卓球台が気になって、お値段をチェックしていたところ、
電話でお話中のヒュー・ジャックマンのようなステキおじさんが、
私にラケットを渡すなり、ボールを投げてきた。
電話をしているので話しかけてはこないけど、
ウィンクとともに、「卓球しようよ」とゼスチャー。

期せずして卓球の練習in Paris!
おじさんは電話で話しながらも、器用にボールを打ち返し、
ウィンクをしながら「続けて、続けて」と合図をしてくる。

かっこいいおじさんだったので、要望にこたえること10分。
ハンサムなおじさんと謎のアジア人のペアですが、
相手が上手で、卓球ラリーが続く、続く・・・。
すると、人が集まってきちゃった。
恥ずかしさに耐えきれず、お礼を言って、卓球台から去る。

見ず知らずの人と卓球をしたのは、最初で最後だろうね。


通りかかった楽しげな本屋さんは、絵本専門店でした。
入ってみると、なんと大好きな絵本「素敵な三人組」のフェアを開催中。


大好きなトミー・ウンゲラーが描いた、タコの絵本を
購入しました。


こちら、その「素敵な三人組」ぬいぐるみ。
店員さんいわく、「すごい売れ行き」だそうで、
私が手にしたものは最後の1つでした。
ラッキー!

フランスも「付録付きムック」のようなものが豊富で、
日本でも売っている「カップケーキができるムック」どころか、
エクレアやフィナンシェ、マカロンなど、フランスらしく
お菓子ムックは多種多様。


疲れたのでカフェに入ってひとやすみ。
今日はさほどおなかが空かなくて(たぶんフランスパンのせい)
ホテル近所のカフェですますことにしました。

まずはビール。


サーモンのマリネを頼んだら、こんな瓶にはいってきた!
なんかかわいい。


ひとりで食べていたら、隣に座っていたおばさんから
声をかけてきた。
おばさんはなんとメキシコからの旅行客。
どこから来たのかと聞かれたので答えると、
「ジャポーン!?」とびっくり仰天。

だけど、こちらにしてみれば、私以上に英語が話せないのに
メキシコからフランスに来ているほうが驚き。
英語が本当にダメで、下手っぴな絵入りの筆談でトークを続けるけど、
ちょっと疲れてきたので、途中でお店を出る。

この5日間、パリジャン・パリジェンヌはどこへ?と
思うことがたびたびあった。
道行く人みんながガイドブックを広げていたし、
「こんな変なところにも!」と驚くようなところにも日本人がいた。

学生のころ、英語で話しかけてもツ―ンとしながらフランス語で
返してきたフランス人にひどく衝撃を受けた。
「こんなクセのある国、二度と来ない」と思ったほど。
しばらくして、そんな「クセ」を味わいたくて来てみたパリは、
旅するには便利だったけど、予想以上にスタンダードな場所・・・
という印象だったなあ。

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