雪の青森

年末から大雪が降った青森。

「どこかで見たような」という絵画のような風景に

簡単に出会えるのです。

初詣のために父と弘前へ遠征。

奈良美智の「あおもり犬」も、雪の中でじっと耐えるように

立っていました。

どこもかしこも、街中を綿でおおったようです。

「ロシア」と言われても、「そうか」と思うほど何もない近所。

ハハ曰く、「何もないからか、噂話だけは早く伝わるの」。

私が一人で雪片付けをしていると、ご近所の人が代わる代わる

私のほうを見ていることに気づく。

そのうち知らないおばさんが挨拶もそこそこに、

「あちらもそこそこ寒いようね」と声をかけてきた。

「あちらって？」と聞き返すと、

「あれ、東京で働いているんでしょ。どこにお勤め？」。

とりあえず、「築地市場で働いている」と答えた私。

「あそこの娘は、魚屋で働いている」という噂が

広まることを期待。ヒヒヒ。

（チチに言ったら「余計なことを！」と怒られた）

チチ＆ハハ曰く、向かいの家に「娘がいると言ったこともない」らしい。

よそよそしいようで、妙に詳しいご近所。

恐るべし。