2010年10月14日

Oct 9th Venice→London 1st day


今日もいい天気そうなイタリアの朝。



午前7時、ちょっと早く起きたのでホテル近所をウロウロしていると、
町のあちこちにあるカフェはもう開いていて、お客さんでにぎわっていた。
毎日ホテルの朝食もつまらないので、今朝は近所のバールで
カプチーノと甘いクロワッサンを食べてみた。
これで2.5ユーロ。
観光客がいない店だと、やっぱり物価が安いみたい。

恰幅のいいおばちゃんがいれてくれたカプチーノは、
1ユーロとは思えないおいしさ!
車が通っていないから、周囲から聞こえる音といえば、
あっちこっちから聞こえる「ボンジョルノ!」というあいさつの声と、
イタリア語のラジオくらい。
ベネチアの人には当たり前なんだろうけど、始終車の音を聞いて
生活している私には、この静かな朝にひたすら感動してしまう。



日本にはがきを送ることにしました。




日本人がイタリア人をお手本に、ティアドロップのサングラスをかけたり、
白いシャツの襟を立てたりしていると、思わず笑ってしまうけど、
イタリアにきたらそんなことは日常茶飯事であることがよくわかりました。

開襟シャツから胸毛を出していたり、素足にモカシンをはいていたり。
水上タクシーの運転手さんだって、こんなにティアドロップのサングラスが
お似合い!そしてかっこいい!

そんなこんなで、「ちょっと寄った」つもりのイタリアをだいぶ満喫しました。
3歩歩けば写真を撮りたくなるような風景が広がっていて、
カメラをカバンに戻す暇がなかったほど。
朝のすがすがしい空気に思わず深呼吸し、
太陽がカンカン照りになる昼間にビールを飲み、
温かな光に照らされた夜の町にうっとり。
地図を見ず、なんとなく迷ってみたり、ベンチに座ってぼーっとしたり。
最高の建築&美術が見られたこともよかったけど、
それ以上に、余白の部分を存分に楽しんだ2日間でした。

と・・・余韻にひたっていたのもつかの間、

余裕をもって2時間半前に到着した空港が、
なんだかバーゲン会場のような混雑ぶり。
世界から殺到する観光客の割に、案外とこじんまりしている空港では、
お客さんの処理能力に限界があるようです。
待てどもチェックインカウンターの指示が出ず、そのうちお客さん同士で、
「あなた、どこのフライト?」と予約表を見せ合い、
「あの人も同じフライトなのに、チェックインしてないんだ」と
安心しあってみる。

待つこと1時間。
ようやく開いたカウンターは、乗客が200人近くいる飛行機なのに、
なんと1箇所! あ・り・え・な・い!
それがこの写真。遠くのほうに小さく見えるのがカウンター。
おじいちゃん・おばあちゃんたちを蹴散らし、真っ先に向かったはずなのに、
行列の真ん中あたりでした。それから待つこと2時間。
ボーディングパスを手に、ダッシュでゲートに向かわないと
置いていかれそうな状態でした(実際、10分後くらいにゲートが閉まった)。
ドアが閉まりかけた小田急線に飛び乗るような、そんな感じ。
いやー、ヨーロッパだなあ。

ちなみに、私は事前にチェックインしていて、ボーディングパスも
日本から印刷して持っていたのに、
「ユーロ圏のパスポートじゃないから、このまま行列に並んでください」って。
ホームページで散々「エクスプレスチェックインを」と呼びかけていたのに、
まるで意味ないじゃないか!と、文句を言ってみると、
「10ユーロ追加すると、エクスプレスカウンターにご案内できます」だって!
なんという失礼なサービス。
私はまだしも、前後に並んでいたおじいちゃん・おばあちゃん連中を
2時間も立ちっぱなしにさせるなんて。
これで救急車でも出動するような騒ぎになったら、訴訟ものだろうな。


と、ベニスの空港で予想外に疲れたけど、定刻通りにロンドンに到着。
ところが!
なんとイギリス入国審査でまたも尋問、尋問・・・。
入国審査のゲートに、ついに私一人だけになってしまった。
今回もかなり疑われて、土下座してなんとかなるなら土下座したい気分に。
ただ、繰り返し同じような質問をされるので、気が強い私でも
「私、普通の人です」と泣き出しそうになった。
イギリス入国は一人だとこんなに大変なの???
ついでに荷物もなかなか出てこなくて、空港を出るのに1時間半後くらいかかった。



ロンドンについて、まずしたことと言えば、パブに行ってビール。
出国→入国と手こずってすっかり疲弊したので、パワーをチャージしようと
ホテルに荷物を置いて、小走りでパブにやってきました。
ノッティングヒルにある、「The Churchill Arms」というお店だったけど、
本当に素敵なお店でした。
さっそくフィッシュ&チップスを頼んだところ、なんと「売り切れ」!ギャフン!

顔をゆがめて売り切れを悲しんだ私を可哀そうだと思ったのか、
隣のおじさんが、「美味しいお店がこのあたりにあるよ」と優しいアドバイス。
一気にロンドンが好きになりました(単純!)。



ガイドによると、パブの近くにオシャレなお惣菜屋さんがあるとのこと。
行ってみると確かにオシャレ!
「OTTOLENGHI(オトレンギ)」というお店です。



お店は美味しそうなお惣菜であふれていました。
陳列方法といい、おかずのカラフルさといい、
ついでにお店の人もとてもチャーミング。
こんなお店が日本にもあったらいいのに、と思うような
素敵なお店でした。



「すてき、すてき」と胸を躍らせていたのはここまで。
おなかがすいていたこともあり、「これも、あれも」と注文したところ、
お会計の時、何度も「ソーリー?」と聞き返してしまうようなお値段が。
この写真の通り、2箱でなんと驚きの23ポンド(3000円)。
今年一番、口をあけて驚いたことかも。

「すみません、ブロッコリーを2つお返しします」と言いたくなりました。
返さなかったけど。
「3000円」にすっかり動揺しちゃって、味はなんだか覚えていません。
たぶん、感動するような味ではなくて、「がんばれば私もこれくらい」的な
感想を抱いた覚えが。
おしゃれなオトレンギ、怖い!



約束場所で相方と合流し、夜間開館をしているテートモダンにきました。
何年も前からこの場所に来ることを夢見ていました。
有名なタービンホールに立つだけで、感動でブルブル。

2時間ばかり、ぐるっと見てきました。
感想は、「期待しすぎた」。
タービンホールと外観はよかったけど、美術館としてはイマイチ。
「年代別」ではなく「ジャンル別」で展示する方法も個人的には
しっくりこなかったし、作品の展示の仕方もなんだか好きになれなかった。
なにより、デパートのような混雑ぶりと、展示室のガチャガチャした感じに
疲れてしまった。 残念:(



やっぱり夜は寒いロンドン。冬のコートを持ってきてよかった。
ホテルに戻って、ロンドン在住の友達とチャット。
明日、会う場所を決める。

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